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"映画「女を修理する男」上映会+トークショー" 感想 [文学について]

2月2日に  «  映画「女を修理する男」上映会+トークショー - 私たちは私たちの(無)関心とどう付き合うか »というイベントに参加したので、その感想を書いてみました。



映画についてはこのサイトをご覧ください:


http://themanwhomendswomen.peatix.com/?lang=ja



映画の後、野津美由紀氏(認定NPO法人難民支援協会)、渡部清花氏(WELgee)、望月優大氏(スマートニュース株式会社)によるトークショーが行われました。日本人として難民問題とどう向き合うか?というのが主要なテーマの一つでした。



以下、感想です。



キリスト教はすごい、ということをまず認めることが必要だと思います。なお、私は上智というイエズス会の大学で学びましたが、信徒ではありません。



Dr.ムクウェゲが被害者たちの身体だけではなく心の傷も治せるのは、彼の父親が牧師であったことが大きいのだろうなと感じました。つまり、彼が女性たちを癒すために行なっている集団セラピーに関しても、この問題を啓発するために行なっている社会運動ついても、教会はノウハウを持っています。もちろん、Dr.ムクウェゲは優秀ですし、人格的にも優れた人物です。しかし、彼が単に優秀で良い人だから女性たちを救えているわけではないと思います。大学の医学部で外科手術の技を身につけたように、女性たちにみんなの前で心の傷を語らせ、踊らせ、歌わせ、自尊心を回復させるのも、人々を動員し運動を推進していくのも、あれは確実にキリスト教会が開発し受け継いでいきたノウハウによるものです。



そこで難民の話です。上智の社会学科の友人で難民問題を扱っている人がいました。上智の横にはイグナチオ教会というのがあり、そこでは日曜日ごとにフィリピン人たちを中心に移民や難民の人たちが集まっています。ミサってのは宗教儀式なんですけどね、中にはミサよりも人々との繋がりを求めてやってくる人たちもいるってことです。そんなことは教会も分かっている。でも、人との縁を求めて人が集まり、教会の教えも徐々に広まっていく。さすがですよね。友人はそこへ行って、何か援助ができることはないか?と聞いたそうです。すると、援助はいらない、でも本当に援助がしたいのなら、日曜日にここに来て、まず人々の輪の中に入って欲しい、と言われたそうです。(もちろん友人は積極的に参加していました。)



日曜ごとに教会で開かれる集会。そういう仕組みを持っているキリスト教は強いです。人が集まれば、自然と人の輪ができ、運動へと繋がる。教育も与えられる。キリスト教ってのは教義だけではなく、そういう社会的実践のノウハウを持っているところがすごいな、と思います。



で、我々に何ができるか、です。キリスト教徒ではない僕にはミサという選択肢はありません。(様々な活動を行なっている教会組織に対しては協力は惜しみませんが。)で、何ができるかです。もう集会やるしかないですよね。僕らがミサをやるわけにはいかないので。そこで、我々にできることと言えば、稲刈り、祭り、コンサート、もうなんでも良いと思うのです。



「難民との交流のための」なんて看板を掲げる必要はないのです。(別に掲げても良いですが)普段僕らがやっているようなコンサート、祭りなど、口実はなんでも良い。好きなことを好きな人が集まってやる。その人の中の輪に、難民の人も日本人もいれば良い。それが理想なのでは?と思いました。



クルドの人たちとの交流会に出たことがあります。男性や子供達はまだ良いんですよ、職場や学校で人の繋がりを得られるから。お母さんたちが家で孤立してしまうですよね。だったら、ミサのように気軽に参加できる集会、それが理想です。実際、集まるば=教会あるいはモスクを持っている宗教は強いですよ。



例えば、宗教学者の友人は農耕と神事を理解するために、小田原に田んぼを借りています。そこで研究者やダンサーなどが集まって、田植え、稲刈りを皆で行い、神事と称したパフォーマンスまでやっています。秩父に住むギタリスト笹久保さん(妻君はペルーの人)はコンサートだけではなく様々なアートイベントをあちらこちらで仕掛けています。山登りもします。



そういう僕らの日常を難民の人たちとも共有したい、と討論を聞いていてそう思いました。そしてそれはDr.ムクウェゲの活動に触発されたことです。



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コメント 2

goofy

以前コメントさせていただいた者です。
 私は特定の宗教の信者ではありませんが、アメリカの小説などを読んで、教会で人とつながることに対しては少しうらやましいなと思っています。つながったらそれはそれでいろいろあるのかもしれませんが、おっしゃるように家庭の中だけで過ごしていると、孤立した状態になってしまい、刺激もないし、視野が狭くなります。
 子供も手が離れて、「仕事だから」とか「ママ友だから」という以外のかかわりもあっていいのかなと思います。
 そういう集まりの中で、性別や年齢、職業や国籍、障害のあるなしにかかわらず、対等にかかわっていけたら素晴らしいでしょうね。
 いきなりのコメントで失礼しました。先生には、ほぼ2年間フランス語を教えていただきました。その節はありがとうございました。
by goofy (2017-02-11 16:23) 

黒木

コメントありがとうございます。今気がつきました。返事が遅れまして申し訳ありません
by 黒木 (2017-04-16 14:48) 

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